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医療関連死の究明と医療安全調査委員会

医療関連死の究明と医療安全調査委員会

  • 開設日
    2008年06月17日
  • カテゴリ
    安心・安全・尊厳あるケアの提供支援
  • 人数
    11
  • 公開レベル、
    参加条件、
    検索対象
    公開、誰でも参加可能、検索対象

2006年、福島県で分娩時の出血死を内因死と判断し、医療行為上の過失に拠る異常死として届け出ていなかったとの容疑でひとり医長の産婦人科医が約1年後に逮捕された事件がありました。診療体制を超えて困難な治療行為を続けたとの過失を問われたことが、医師不足のなかでハイリスク事例に立ち向かっていた医師たちを萎縮させ、産科や救急医療分野からの医師の立ち去りを助長したといわれています。警察や検察官と医師の判断が真っ向から対立した事例ということになります。実際、過誤があったのか、異常死なのかの判断は、当事者の医師ですら難しい場合も多く、結果が悪ければ刑事訴追を受けるかもしれない状況で救命救急医療を担うストレスは想像に難くありません。善意から「医療関連死」を疑義の段階で届け出ても、現実的には警察によるカルテの押収、強制捜査、取調べ等容疑者として扱われます。捜査情報は秘匿され、原因の究明や再発防止への取り組みに結びつけることも困難になります。ここに「医療関連死」の科学的な検証を刑事捜査に先んじて行う第三者機関いわゆる医療安全調査委員会(仮称)が望まれる背景があります。
今後、国会で審議される予定の新制度案では、医療機関の判断で中立な委員会へ届け出て、再発防止の観点から検討がなされ、医療提供の運営に問題がある場合は組織への行政処分、故意や重大な過失、悪質事例を警察へ通知する仕組みにあらためるとされています。法律が整っても、医療者側が主体的努力で透明性のある運用を行い、国民の理解と信頼を得て制度が認知されるまでには、長い道程が必要です。民事的係争でも裁判外紛争処理を活用した療養者・医療者両者に資する迅速な救済システムが求められています。
結果のみが問われ、善意の医療・介護提供者個人に懲罰的制裁を課すだけでは、制度やインフラを含めたシステムエラーを正してゆくことは困難です。医療や介護の質を客観的に評価する方法が確立されていないが故に生じる紛争が、一面的に報じられ、さらに療養者と医療者の関係を悪化させてゆく悪循環に誰もが心を痛めているのではありませんか?家族も含めた合議的意思決定、疾患や障害克服への協働などのプロセスが正しく評価され、両者の信頼関係に基づく結果の受容とQOLの達成に結実する療養環境づくりをめざしたいと願っています。皆さんの意見をお聞かせください。

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