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死亡診断・検案・異常死:医師法第20―21条

死亡診断・検案・異常死:医師法第20―21条

  • 開設日
    2008年06月17日
  • カテゴリ
    安心・安全・尊厳あるケアの提供支援
  • 人数
    11
  • 公開レベル、
    参加条件、
    検索対象
    公開、誰でも参加可能、検索対象

 療養者の「穏やかな死」と家族の「悔いの無い看取り」にとって、臨終の迎え方は大切です。医師が可能な限り寄り添そうことが望まれますが、地域医療で多様な役割を担うかかりつけの医師が死の瞬間に立ち会うことが叶わないことも多くあります。在宅や施設での死の間際に、家族らが救急車を要請し、救急病院に収容後間もなく死亡する事例が多く聞かれます。暮らしの場での看取りを前提にしていた患者さんを、救命を使命とする医療機関が看取る事態が生じており、事情が伝わらぬまま死体解剖や検案に付される場合もあります。こうしたことは、医師法第20―21条の運用に関する問題だけでなく、死を看取る文化や経験の喪失、生活様式や死生観の多様化を背景にしていると推察されます。
 現在、病院死8割といわれていますが、在宅死が大勢を占めていた昭和24年に、国は法の解釈を厚生省医務局長通知で示しています。診療中の疾患に起因した死亡であれば、医師が臨終に立ち会えなくても、最後の診察後24時間以内であれば、あらためて”死後の診察”を行わず、周囲の人や看護師等から死亡の状況や事実を確認して死亡診断書を作成することが可能であり、24時間以降は遺体の“死後の診察”を行うことによって死亡診断書を交付できます。
 救急医が診療中でなくとも、かかりつけ医が診療中であるので、救急医が在宅医からの情報提供を受け病死と診断ないし推定でき、死亡診断書が発行できることもあるでしょう。あるいは在宅医が病院に赴いて入院時の様子を聞き「死後の診察」を行い、死亡診断書を交付することも想定されます。家族への支援の不足、医療者間の法の解釈や連携不足等により、最後の最に警察による死体検案になってしまい、穏やかな看取りが妨げられ、家族に悔いを残す結果になるようなことはできるだけ避けたいところです。
 死亡診断・検案・異常死の届出などの法的手続きの解釈や運用については、誤解や判断困難例も多く適切な理解が必要です。医療に関連した予期せぬ死の原因の究明や再発防止などの制度論については、“医療関連死の究明と医療安全委員会”のコミュニティに譲りたいと思います。

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